りんこうや

少々年季の入った自転車乗りの独り言

俺の自転車スタイル:もうひとつの「そして」

姉の理香子が結婚の準備を進めていると、弟の次郎が礼子を伴って俺の部屋を訪ねてきた。そして、二人で俺に土下座した。

兄ちゃん、礼子さんと結婚させてください。

お前ら、ちょっと待て。どいつもこいつも、そういう挨拶は親にするものだろうに!なんだって一番頼りない俺にそういう挨拶するんだよ!しかも、なんだその挨拶は!わけわからないぞ!

俺は、次郎と礼子に聞いた。俊也が俺にあいさつしたことを知っているか、と。そしたら、それを聞いた二人は吹き出した。そんな滅茶苦茶な話、知っているわけないだろう、と。

次郎はその前の晩、姉の部屋に泊まったのだそうだ。そして、俺と同じく、寝る前の約束事を姉にねだって、こういったのだそうだ。明日、兄ちゃんに結婚をゆるしてもらう、と。姉は笑って、オーケーと答えたのだそうだ。

姉と弟は9つ離れているから、あまり一緒に寝たことはない。でも、俺ら姉弟、旅行とかで一緒に寝ると、いつもこれをやっていた。弟も同じことしたかー

俺の心配は、礼子の実家だ。弟だって、このブログにはあまり書いていないが、相当の兄コン、姉コンだ。レース中だって、練習中だって、何かあるとすぐに兄ちゃん、兄ちゃんと言っていたし、まだガキのころは、自分のお嫁さんは姉ちゃんだ、なんて言っていたくらいだ。そんな姉弟のもとに娘を出していいのか?

俺はこういった。礼子、俺ら姉弟、ちょっと変わっているのは知っているな、と。そんな家に嫁にきて大丈夫か、と。礼子はこう答えた。だからなんです、私もその中に入れてください、と。礼子は、俺ら姉弟にはできすぎた女性だ。その礼子がいいというのなら間違いないだろう。

で、結婚式はいつにする、と、聞いた。次郎と礼子は驚くべきことを言い出した。

姉ちゃんの結婚式の次の週。

で、兄ちゃん、俺の父親代わりをやってくれ、と。

姉コン弟コン姉弟、ここに極まれり。まあ、姉のバージンロードエスコートよりはまだましか。