りんこうや

少々年季の入った自転車乗りの独り言

俺の自転車スタイル:ランドナーとMTBとロードレーサーと

俺が大学で未舗装林道やシングルトラックを走り回っていたころ、ロードバイクという単語は一般的ではなかった。ロードレーサー、もしくは、単にレーサーと呼んでいた。

俺はランドナーを改造したパスハンターで林道を走り、MTBでシングルトラックや夏のスキーゲレンデを駆けずり回っていた。

MTBの大会では、何度かカテゴリー優勝することもできた。今ほど洗練された大会運営ではなく、かなり手作り感が濃い大会ばかりだった。近隣大学での大会をよく開催していた。

俺のゴール時のポーズは、右手をぐるぐる前後に回して3回目で拳を高く上げてガッツポーズ、が、定番だ。隣街の大学の自転車競技部の同期がライバルだった。彼は、左手ぐるぐるが定番だった。背格好もほぼ同じで、大学を超えて仲良くなった。飲みに一緒に行ったし、女の子をナンパしに出かけるのも一緒だった。今でも、そいつとは親交が続いている。

自転車選手としては、俺は彼にはかなわなかった。勝つときもあったのだが、概ね、俺が1勝する間に彼は3勝というペースだった。

とある海外のレースに日本から選手を送り込むことになり、彼が地域の学生代表候補として選ばれた。まだ日本代表という概念がない時代だったが、レース仲間は全員で祝福をした。彼は、ロードとの掛け持ちだったので、しばらくMTBに専念することになった。そこで、彼は俺に彼のロードレーサーを貸してくれたのだ。体格はほぼ一緒だったので、マシンのサイズは問題なかった。

なんだこの速さは!

当時のロードレーサーのギア比は、今では考えられないほど重かった。重いギアで坂を登るのが漢の証拠、みたいな時代だった。

俺は一瞬で、その速さに魅せられてしまった。これで、ロード班、MTB班、サイクリング班の3班掛け持ちが決まってしまった。